極真焼とは文化八年(1811)に八代目当主喜平次により発明された辻家秘伝の製法であります。
製品と同質の磁土で匣鉢(さや)を作り、蓋との接触部分と内部全面に釉薬を十分に施して焼成することで匣鉢内を真空状態とします。
その結果、内外のガスの浸透・拡散を完全に遮断することで気品あふれる肌の光沢と深い呉須の発色の製品が得られます。しかしながら焼成後、鉄槌で匣鉢を粉砕して製品を取り出すという多くの手間の割には一回限りの製法でもあります。
当時、現代に比べ焼成技術が遅れている中で一層素晴らしい作品を皇室に献上するために、あらゆる技術を駆使して巧みに創り出された技法であり、永久保存の宮内庁資料にも記録されている幻の技法で、昭和60年(1985)に十四代辻常陸が復元に成功し見事に蘇らせた名品のひとつです。
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